● 皮膚にはアルカリ中和能がある
こんにちは。おきゃんママでございます。
皮膚のＰＨ（ペーハー）という言葉はよく聞くと思いますが
実は、このペーハー、皮膚そのもののＰＨではなく
一般的には皮膚表面を薄く覆っている
皮脂膜のことを指しているのはご存知でしょうか？
皮脂膜は皮脂のなかにある遊離脂肪酸や
汗に含まれる乳酸、アミノ酸の影響で弱酸性を示します。
健康な皮膚の皮脂膜はＰＨ４．５～６．０で
この範囲であれば正常とされています。
皮膚のＰＨというのは個人差が大きいのですが
皮脂の分泌が多い人は酸性に傾きやすいし
乾燥肌の人はアルカリ性に傾きやすい。
また、若い人は酸性に傾きやすい傾向がある。
一方、年齢を重ねるとアルカリ性に傾く傾向があるようです。
さらに皮脂分泌の多い男性は酸性に傾きぎみ。
男性の方が女性より肌が強い人が多いのは、
皮脂の分泌が多いこともありますね。
そして、湿疹、皮膚炎を起こしている部分の皮膚は
アルカリ性に傾いています。
シミというのは、
皮脂分泌の少ない頬やこめかみに出来やすいが
Ｔゾーンには出来にくい。
これはＴゾーンは皮脂の分泌が多く
その膜が紫外線からある程度守ってくれるからですね。
ところで、よく洗顔料は弱酸性がよい、と言われます。
お肌の表面は弱酸性だから、弱酸性でお肌を洗った方が
負担が少ない、といういうことでしょう。
しかしながら
汚れというのは弱酸性で洗っても綺麗に落ちません。
また弱酸性といいながら、薬剤を添加して
無理やり弱酸性のペーハーにしていたり
その基剤が合成ポリマーから作ったジェルで
合成界面活性剤をたっぷり配合していたり・・・ということが
実はよくあるのです。
お肌に優しい弱酸性、と謳っている洗顔料も
その宣伝に踊らされず
しっかりと成分を見極めることが重要でありますね。
通常、お肌は、
アルカリ性の石けんで洗って一時的にアルカリに傾いても
皮膚はもとの弱酸性に回復する力があります。
よってかぶれを起こすこともほとんどありません。
これをアルカリ中和能といいます。
健康なお肌の場合、アルカリ中和能によって
約１５分でもとのＰＨに戻ると言われています。
ただし、年齢を重ねると皮脂分泌が減るので
アルカリ中和能も衰えてきがち。
よって洗顔後は酸性化粧水でお肌のＰＨ値の回復を
手助けすることが必要となるわけですね。
長期間にわたって肌バリアを壊し続けていた肌は
アルカリ中和能も大きく衰えている可能性があります。
その場合、石鹸洗顔後のＰＨの回復がうまくいかず
肌荒れを起こしてしまう場合があります。
また肌バリアが壊れた肌を
洗顔後さらにソフニングローションなるもので
肌の角質を取る、という行為は
それこそ、肌をさらに痛める行為です。
石けんで肌がガサガサになった、というのは
ほとんどの場合、アルカリ中和能が衰えていることが原因で
元のＰＨへの回復がうまくいかないからです。
そうなると肌バリアが回復するまでは、
石鹸洗顔は控え、ぬるま湯のみで洗う必要があります。
またその期間はお化粧も控える必要がありますね。
化粧をする→化粧を取る、という行為そのものが
さらに肌荒れを助長していきます。
メイクは基本的に健康なお肌の人が楽しむものです。
しかし、紫外線対策は必要ですから、そのへんは悩むところ。
ウオータープルーフタイプではないぬるま湯で落ちるような
日焼け止めで日焼けを防ぎながら
（肌に負担のないお粉など）
正常な肌バリアが作られるような肌を作っていかなければなりませんね。
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